ホーム › 不動産に関する有益情報 › 収益物件の現地調査
買った直後に数百万円が出ていく可能性があるのは、たいてい外壁と防水です。専有部の内装より先に、こちらを見ます。
見た目と「いつ直したか」を突き合わせます。大規模修繕の実施履歴は管理会社や売主に書面で照会し、現地の状態と並べてください。履歴が無いのに外壁がきれいな場合は、直近で表面だけ塗った可能性もあります。逆に、履歴があるのに劣化が進んでいれば、工事の質か建物の条件に理由があります。
設備には寿命があります。現地でしか分からないのが製造年です。本体に貼られたプレートやシールに年式が書いてあるので、写真に撮って控えてください。
点検は義務なので、記録が無い・遅れている物件は、それ自体が管理の状態を示しています。
| 点検 | 頻度 | 根拠 |
|---|---|---|
| 消防用設備等の点検 | 点検は機器点検が6か月ごと、総合点検が1年ごと。消防署への報告は共同住宅(非特定防火対象物)で3年に1回 | 消防法17条の3の3 |
| 簡易専用水道の検査 | 受水槽の有効容量の合計が10㎥を超える場合、1年に1回以上、登録検査機関の検査を受ける | 水道法34条の2 |
| 建築物の定期報告 | 特定行政庁が指定する建築物は、定期に調査・報告を行う。対象となる用途と規模は自治体ごとに異なります | 建築基準法12条 |
現地では、消火器や消火栓に貼られた点検済票の日付、掲示板に貼られている清掃や検査の記録を見ます。書面が届く前でも、管理の状態のあたりがつきます。正式には管理会社への書面照会で取り寄せてください。照会は返答待ちになるので、現地に行く前に出しておくと早く揃います。
ここは修繕費というより空室率に効きます。内見に来た人が最初に通る場所だからです。
収入側の前提を確かめるパートです。「今」埋まっていることと、「これから」埋まることは別の話です。
住所を入れるだけで、駅・学校・保育園・病院・スーパー・公園などを距離つきの一覧と位置図にまとめます。現地では「資料に無いもの」を見ることに時間を使えます。
周辺環境調査書を見る →ここは建て替えと売却に効きます。図面上の数字と現地が食い違うことがあるので、実際に見て測ります。
幅員4m未満の道でも、建築基準法の施行時に建物が建ち並んでいて特定行政庁が指定したものは、42条2項道路として建築基準法上の道路とみなされます。この場合、道路の中心線から水平距離2mの線が道路境界線とみなされ、建て替えの際はそこまで敷地を後退させます(セットバック)。
現地で見るのは、すでに後退済みかどうかです。塀や門扉が古い位置のまま残っていることがあります。後退が必要なら、その分だけ敷地面積が減り、建てられる建物も小さくなります。
入居中の部屋は原則として見られません。空室が1室でもあれば、必ず中を見せてもらってください。同じ建物なら、内装の仕様、設備の世代、水回りの傷み方はおおむね共通しています。
全室が埋まっている場合は、外から積み上げます。ポストの状態、電気・ガスのメーター、バルコニーの使われ方、カーテンの有無。あわせて直近で退去した部屋の原状回復にいくらかかったかを、管理会社に実績として聞いてください。これから同じことが繰り返されます。
現地は、売主や管理会社に何を聞くかを決めるための場でもあります。気になった箇所を写真に撮り、その日のうちに質問としてまとめて出す。書面の返答を待つ時間が、そのぶん前倒しになります。
建物の外側、とくに外壁と屋上・バルコニーの防水、そして設備の製造年です。この3つは金額が大きく、買った直後に出ていく可能性があるためです。外壁はクラック、手で触れたときに白い粉がつくチョーキング、タイルの浮きや欠け、窓まわりのシーリングの切れを見ます。屋上とバルコニーは防水層のふくれや割れ、排水口の詰まり、下の階の天井や外壁に雨だれの跡がないかを確認します。設備は給湯器やポンプ、エアコンの本体に製造年のプレートが貼ってあるので、それを控えます。書面には現在の家賃は書いてありますが、これから出ていく修繕費は書いてありません。
管理会社への書面照会で取り寄せるのが確実です。共同住宅は消防法上の非特定防火対象物にあたり、消防用設備等の点検は機器点検が6か月ごと、総合点検が1年ごと、消防署への報告は3年に1回と定められています。受水槽がある建物で、有効容量の合計が10立方メートルを超える場合は簡易専用水道にあたり、水道法により1年に1回以上、登録検査機関の検査を受ける義務があります。現地では、消火器や消火栓に貼られた点検済票の日付、掲示板に貼られた清掃や検査の記録を見ると、書面が届く前でも管理の状態のあたりがつきます。
空室が1室でもあれば必ず中を見せてもらってください。同じ建物なら、内装の仕様や設備の世代、水回りの傷み方はおおむね共通しているためです。全室が埋まっていて中を見られない場合は、外から分かることを積み上げます。ポストの状態、電気やガスのメーターの動き、バルコニーの使われ方、カーテンの有無。あわせて、直近で退去した部屋の原状回復にいくらかかったかを、管理会社に実績として聞いてください。これから同じことが繰り返されます。
経年変化と通常損耗については、原則として貸主の負担です。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は、これらにかかる費用は家賃にあらかじめ含まれていると整理しています。借主が負担するのは、故意や過失、通常の使い方を超える使用による損耗です。通常損耗まで借主に負担させる特約は、賃借人に予期しない負担を課すことになるため、明確に合意されていることが必要とされています。つまり退去のたびに一定の支出が貸主に発生する前提で収支を組む必要があり、この費用は利回りの計算では運営経費に含めて考えます。
Sonaureなら、住所を入れるだけで周辺環境の一覧と位置図、用途地域・建ぺい率/容積率・災害リスクが数分でそろいます。現地に行く前の下調べをまとめて短縮できるので、現場では「資料に無いもの」に時間を使えます。PDF/Excelでそのままお客様にお渡しできます。
Sonaureの調査機能を見る →「今の家賃でいくらの家が買えるのか」「うちは今いくらで売れるのか」を知りたいだけでも構いません。宅地建物取引士がお話をうかがいます。
お問い合わせフォームへ →※ 本記事は2026年8月時点の法令に基づく一般的な解説であり、特定の物件・投資手法を推奨するものではありません。点検・報告の義務の有無や頻度は、建物の用途・規模・設置されている設備によって異なります。建築基準法12条の定期報告の対象となる用途と規模は特定行政庁が定めるため、物件所在地の自治体でご確認ください。建物の劣化状況や修繕の要否、費用の見積りは、建築士・施工業者等による調査によります。本記事は現地確認の網羅性を保証するものではなく、建物状況調査(インスペクション)に代わるものでもありません。
参考:消防法第17条の3の3(消防用設備等の点検及び報告)/水道法第34条の2・同法施行規則第56条(簡易専用水道の管理の検査)/建築基準法第12条(定期報告)・第42条第2項(いわゆる2項道路とセットバック)・第43条(接道義務)/国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」/宅地建物取引業法第35条・第47条第1項