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ひとまとめに「◯か月」と考えると見通しが立ちません。性質がまったく違う3つの区間が並んでいるだけだからです。
| 区間 | 長さを決めるもの | 短くできるか |
|---|---|---|
| ① 探す 情報収集〜物件を決める | 自分の条件と、市場に出てくる物件 | 人によって数週間から数年まで開きます。ここだけは自分の裁量 |
| ② 決める 申込〜売買契約 | 売主との交渉、事前審査 | 相手のある話なので読みにくいものの、数日〜2週間程度で動くことが多い区間です |
| ③ 手続き 契約〜決済・引渡し | 制度と手続きの順番 | ほとんど短縮できません。ここを固定して逆算します |
「平均◯か月」という数字が役に立たないのは、①の幅が大きすぎるからです。納得のいく物件に初月で出会う人もいれば、2年見続ける人もいます。平均に自分を当てはめても、日程は決まりません。決まるのは③を固定したときです。
売買契約を結んでから引渡しまでは、次の順番でしか進みません。前が終わらないと次に進めない直列の流れです。
決済日は平日にしか置けません。融資の実行(金融機関)と所有権移転登記の申請(法務局)を同じ日に行う必要があるためです。どちらも動いている日、つまり平日の営業時間内に限られます。土日祝日や年末年始、大型連休をはさむと、そのぶん後ろにずれます。月末は決済が集中しやすいことも、日程を決めるときの制約になります。
住宅ローンを利用する場合、売買契約から決済・引渡しまでは1〜2か月程度に設定されることが多い——というのが実務上の感覚です。ただしこれは統計ではなく、売主と買主の合意で決めるもの。売主が住みながら売っている場合は引っ越し先が決まるまで待つこともありますし、逆に空き家で買主の準備が整っていれば短くなります。正確な日程は売買契約書に書かれます。
「4月から新しい学校に通わせたい」のように動かせない日がある人ほど、逆算が要ります。順序は決まっているので、後ろから並べるだけです。
| やること | いつまでに |
|---|---|
| 引っ越し・入居 | 引渡しを受けた後(鍵を受け取ってから) |
| 決済・登記・引渡し | 入居希望日から逆算。平日のみ。連休をはさむ月は要注意 |
| 金銭消費貸借契約 | 決済日の前まで(金融機関の指定日) |
| 住宅ローンの本審査 | 金消契約に間に合う時期。ここが最も読みにくい工程 |
| 売買契約 | 本審査を申し込むために先に必要。手付金を用意しておく |
| 事前審査 | 買付(購入申込)を入れる前後。借入可能額の確認 |
| 物件を決める | ここまでが自分の裁量で動かせる区間 |
解除できる期間にも区切りがあります。手付金を放棄して契約を解除できるのは、相手方が契約の履行に着手するまで(民法557条1項)。「いつまでも考え直せる」わけではありません。
| タイミング | 支払うもの |
|---|---|
| 売買契約のとき | 手付金(売買代金の一部に充当されます)、契約書の印紙税 |
| 決済のとき | 残代金、仲介手数料、登記費用、ローンの事務手数料、火災保険料、固定資産税・都市計画税の清算金 |
諸費用の大半は決済日に一度に出ていきます。しかも住宅ローンとは別に、現金で用意しておく必要があるものが含まれます。金額の作り方は購入諸費用の概算の出し方にまとめました。
物件価格を入れるだけで、仲介手数料・登記費用・ローン費用・清算金まで項目ごとに試算できます。登録不要・その場で計算できます。
購入諸費用シミュレーションを使う →期間の話は、詰めていくと結局「いつ、いくら要るか」の話になります。日程が決まれば必要な現金の期日も決まる。逆に言えば、現金の準備ができていない日程は組めません。この2つは一緒に考えたほうが早いと思います。
区間によって性質が違うため、ひとつの平均で表すことにあまり意味がありません。物件を探す区間は人によって数週間から数年まで開きますが、買う物件が決まってから引き渡しを受けるまでは手続きの順番が決まっていて、大きくは縮みません。売買契約を結んでから決済・引渡しまでは、住宅ローンを利用する場合、実務では1〜2か月程度に設定されることが多いです。ただしこれは売主と買主の合意で決めるものなので、売主の引っ越し時期や買主の資金の準備状況によって前後します。正確な日程は売買契約書に記載されるので、契約前に確認してください。
手続きが直列につながっていて、前の工程が終わらないと次に進めないためです。売買契約を結んでから住宅ローンの本審査を申し込み、承認が出てから金融機関と金銭消費貸借契約を結び、その後に決済・所有権移転登記・引渡しを行います。並行して進められる部分が限られています。さらに決済日は、融資の実行と登記の申請を同じ日に行う必要があるため、金融機関と法務局がどちらも動いている平日にしか設定できません。土日祝日や年末年始をはさむと、その分だけ後ろにずれます。
売買契約書に定められた期限までです。多くの売買契約には融資利用の特約(ローン特約)が付いていて、定められた期限までに承認が得られなかった場合に契約を解除できるようになっています。この期限を過ぎてから解除しようとすると、特約によることができず、手付金を放棄して解除することになりかねません。期限・対象となる金融機関・借入金額・解除の方法は契約ごとに異なるので、契約書の条項を必ず自分の目で確認してください。日程を組むときは、この期限を実質のデッドラインとして逆算するのが確実です。
終わりません。後から来る手続きが3つあります。まず不動産取得税は、取得から数か月してから納税通知書が届きます。忘れたころに来るので、現金を残しておいてください。次に住宅ローン控除は、入居した年の翌年に確定申告が必要です。会社員の方でも1年目は自分で申告します(2年目以降は年末調整で手続きできます)。そして固定資産税・都市計画税は、その年の1月1日時点の所有者に課税されるため、購入した年の分は日割りで清算し、翌年から自分に納税通知書が届くようになります。
日程の相談は、結局「その日にいくら要るか」の話になります。Sonaureの購入諸費用計算は、決済時に必要な現金を項目ごとに出してPDF/Excelで出力できます。お客様にそのままお渡しできる体裁です。
Sonaureの購入諸費用計算を見る →「いつまでに動けば間に合うのか」「この時期からで大丈夫か」を知りたいだけでも構いません。宅地建物取引士がお話をうかがいます。
お問い合わせフォームへ →※ 本記事は2026年8月時点の法令・実務に基づく一般的な解説です。記載の「1〜2か月程度」は統計値ではなく、住宅ローンを利用する売買での実務上の目安です。売買契約から決済・引渡しまでの日程は売主・買主の合意により定めるものであり、物件の状況(居住中か空き家か、賃貸中か、相続手続きの有無)、金融機関、時期によって大きく変わります。融資の審査に要する期間、必要書類とその有効期限、審査の基準は金融機関ごとに異なります。融資利用の特約(ローン特約)の内容・期限・解除の方法は個々の売買契約によって異なりますので、必ずご自身の売買契約書をご確認のうえ、契約を仲介した宅地建物取引業者にご相談ください。個別の税務の取り扱いは税理士または所轄の税務署に、登記に関する事項は司法書士にご確認ください。
参考:民法第557条(手付)/不動産登記法(登記の申請・登記識別情報の通知)/国税庁 タックスアンサー No.1213「住宅を新築又は購入した場合(住宅借入金等特別控除)」および No.1212「一般住宅の新築等をした場合(住宅借入金等特別控除の適用を受けるための手続)」/地方税法第343条・第359条(固定資産税の納税義務者・賦課期日)/地方税法第73条の2(不動産取得税の課税)