ホーム › 不動産に関する有益情報 › 抵当権抹消の費用
| 費目 | 金額の決まり方 | 目安 |
|---|---|---|
| 登録免許税 | 不動産1個 × 1,000円 | 1,000〜2,000円 |
| 司法書士報酬 | 事務所ごとに自由設定 | 1万〜2万円 |
| 登記事項証明書などの実費 | 1通あたりの手数料 | 数百〜数千円 |
| 合計(司法書士に依頼した場合) | — | 約2万円 |
| 合計(自分で申請した場合) | — | 約2,000円 |
司法書士報酬は平成15年に報酬基準が撤廃され、現在は各事務所が自由に設定しています。上の金額はあくまで相場の目安で、正式な額は見積りで確認してください。
抹消登記の登録免許税は、法務局の案内でも「不動産1個につき1,000円、同一の申請書で20個以上の不動産について登記の抹消をする場合は20,000円」と示されています。ここでいう「個数」は物件の棟数ではなく、登記簿上の単位です。
| 物件のタイプ | 数え方 | 登録免許税 |
|---|---|---|
| 戸建て(土地1筆+建物1個) | 2個 | 2,000円 |
| 戸建て(土地が2筆に分かれている) | 3個 | 3,000円 |
| マンション(敷地権が1筆) | 2個 | 2,000円 |
| マンション(敷地権が5筆) | 6個 | 6,000円 |
登記簿に記録されている所有者の住所・氏名が、現在のものと違う場合。この状態では抹消登記が受理されないため、前提として登記名義人の住所変更登記が必要になります。これも不動産1個につき1,000円、司法書士に頼めば報酬が1万円前後上乗せされます。
購入後に転勤で住民票を移した、結婚で姓が変わった、市町村合併や住居表示の実施で住所の表記が変わった。いずれも該当します。売主本人は「引っ越していない」つもりでも、住居表示の変更で登記簿と一致しなくなっているケースは珍しくありません。
ここが実務でいちばん間違えやすい点です。抵当権抹消の費用は、売却で実際に出ていくお金なので手取り計算では差し引きます。しかし譲渡所得を計算するときの「譲渡費用」には算入できません。
国税庁の取扱いでは、抵当権を抹消することが売却の前提として事実上必要であったとしても、譲渡を実現するために直接要した費用ではないため、譲渡費用にあたらないとされています。同じ理由で、住宅ローンの一括返済手数料も譲渡費用にはなりません。
| 費目 | 手取り計算 | 譲渡所得の譲渡費用 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 差し引く | 算入できる |
| 売買契約書の印紙税 | 差し引く | 算入できる |
| 測量・解体費用 | 差し引く | 算入できる |
| 抵当権抹消費用 | 差し引く | 算入できない |
| ローン一括返済手数料 | 差し引く | 算入できない |
金額としては数万円なので税額への影響は小さいのですが、譲渡費用に入れて計算すると譲渡所得が過少になります。お客様に確定申告の説明をする場面では、この線引きを押さえておいてください。
ツールの前提について書いておきます。上の無料ツールは抵当権抹消費用を2万円(登録免許税+司法書士報酬の目安)で一律計上しています。ご自身で申請する場合は2,000円程度で済むため多めに出ますし、逆に土地の筆数が多い物件や住所変更登記が必要なケースでは足りないことがあります。譲渡所得の計算では、この費用を譲渡費用から除外して処理しています。
変わりません。登録免許税は不動産1個につき1,000円で、課税標準は価格でも評価額でも借入額でもなく「不動産の個数」です。戸建てなら2,000円で、物件価格が5,000万円でも1,000万円でも同額です。司法書士に依頼する場合は報酬が別途かかります。
登録免許税だけなので、戸建てなら2,000円程度です。法務局のホームページに様式と記載例があります。ただし住所変更登記が必要なケースなど判断が要る場面もあり、売却の決済と同時に行う場合は司法書士に任せるのが一般的です。
含められません。売却の前提として必要であっても、譲渡を実現するために直接要した費用ではないため譲渡費用に算入できないとされています。手取り計算では差し引きますが、譲渡所得の計算では控除できません。
抹消登記そのものに期限や罰則はありません。ただし抵当権が残っていると売却や新たな借入ができず、書類を長期間放置すると金融機関の代表者交代などで追加書類が必要になることがあります。完済後すみやかに行うのが安全です。
Sonaureなら、売却価格・ローン残債・諸費用から手取り額の概算書(PDF/Excel)を自動作成できます。抵当権抹消費用や譲渡所得税の扱いも計算に織り込み済みで、お客様への提示資料としてそのままお渡しいただけます。
Sonaureの売却収支計算を見る →※ 本記事は2026年7月時点の法令・税制に基づく一般的な解説です。登録免許税の額、住所等変更登記の義務化に関する取扱い、譲渡費用の範囲は改正されることがあり、実際の費用は不動産の個数・前提登記の要否・司法書士報酬により変動します。登記手続きの可否や必要書類の判断は司法書士へ、譲渡所得の申告に関する判断は税理士・税務署へご確認ください。本記事は登記手続きの代行や税務相談に代わるものではありません。
参考:登録免許税法 別表第一(不動産の登記)/法務局「抵当権の抹消登記に必要な書類と登録免許税」「登録免許税の計算」/法務省「住所等変更登記の義務化」(令和8年4月1日施行)/国税庁 タックスアンサー No.3255「譲渡費用となるもの」