ホーム › 不動産に関する有益情報 › 敷金・礼金・仲介手数料の相場
| 費目 | 相場 | 性質 |
|---|---|---|
| 敷金 | 家賃1ヶ月分 | 担保としての預け金。退去時に精算して返還される |
| 礼金 | 家賃0〜1ヶ月分 | 貸主への謝礼という慣習。返還されない |
| 仲介手数料 | 家賃0.5〜1ヶ月分+税 | 不動産会社への報酬。法律に上限がある |
敷金は0〜2ヶ月分、礼金は0〜2ヶ月分と地域や物件によって幅があります。近年は「敷礼ゼロ」をうたう物件も増えていますが、その分ハウスクリーニング代が定額で設定されているなど、別の形で費用が発生することもあります。表示だけでなく内訳を見てください。
9月15日入居として、条件を変えて比較したものです。
| 費目 | 標準的な条件 (敷1・礼1・仲介1ヶ月) | 条件のいい物件 (敷1・礼0・仲介0.5ヶ月) |
|---|---|---|
| 敷金 | 80,000円 | 80,000円 |
| 礼金 | 80,000円 | — |
| 仲介手数料 | 88,000円 | 44,000円 |
| 保証会社 初回保証料 | 44,000円 | 44,000円 |
| 火災保険料(2年) | 20,000円 | 20,000円 |
| 鍵交換費用 | 16,500円 | 16,500円 |
| 日割り家賃・管理費 | 46,933円 | 46,933円 |
| 前家賃(翌月分) | 88,000円 | 88,000円 |
| 合計 | 約46.3万円 (家賃5.8ヶ月分) | 約33.9万円 (家賃4.2ヶ月分) |
変えたのは礼金と仲介手数料の2つだけですが、差額は約12.4万円。家賃1.5ヶ月分以上です。同じ家賃の物件を比べるとき、この2つを見落とすと総額が大きくずれます。
賃貸の仲介手数料は、不動産会社が自由に決められるわけではありません。宅地建物取引業法に基づく国土交通省の告示で、次のように定められています。
つまり「仲介手数料は家賃1ヶ月分」が一般的なのは、借主から承諾を得たうえで1.1ヶ月分を受け取っているからです。法律上の原則は0.55ヶ月分で、1ヶ月分は例外にあたります。仲介手数料0.5ヶ月分をうたう会社があるのは、この原則どおりの設定にしているためです。
なお、この0.55ヶ月分の原則は居住用建物に限った定めです。店舗・事務所などの事業用物件では適用されず、双方合計1.1ヶ月分以内という制限のみになります。
敷金は民法に定義があります。賃料などの債務を担保する目的で借主が貸主に交付する金銭であり、賃貸借が終了して物件を返還したときは、貸主は敷金から借主の債務額を差し引いた残額を返還しなければならないとされています。「返さなくていいお金」ではありません。
そして原状回復について、民法は通常の使用によって生じた損耗と経年変化は、借主の原状回復義務に含まれないと定めています。
| 状態 | 原則の扱い |
|---|---|
| 日焼けによる壁紙・畳の変色 | 経年変化 → 借主負担ではない |
| 家具の設置による床のへこみ | 通常損耗 → 借主負担ではない |
| タバコのヤニによる壁紙の変色・臭い | 通常の使用を超える → 借主負担となりうる |
| ペットによる柱の傷、結露を放置したカビ | 手入れを怠った結果 → 借主負担となりうる |
礼金は貸主への謝礼という慣習的な費用で、法律上の根拠はなく、退去時に返還されません。担保としての預け金である敷金とは性質がまったく違います。
物件情報で「敷礼2ヶ月」とまとめて書かれていることがありますが、敷金2・礼金0と敷金0・礼金2では、退去時に戻る金額が大きく変わります。内訳を必ず分けて確認してください。
| 費目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 保証会社の初回保証料 | 総賃料の30〜100% | 家賃+管理費が基準。連帯保証人がいても加入必須の物件が多い |
| 火災保険料(2年) | 1.5万〜2万円 | 借家人賠償責任保険付き。物件指定の商品になることが多い |
| 鍵交換費用 | 1.5万〜2万円 | シリンダーの種類で変動 |
| 日割り家賃・前家賃 | 入居日による | 月初入居だと日割りがほぼ1ヶ月分になり負担が重い |
見落とされがちなのが入居日です。上の例(9月15日入居)では日割りが約4.7万円ですが、9月2日入居なら約9万円になります。入居日を数日ずらすだけで数万円動くので、月末入居にできないかは相談する価値があります。
ツールの前提について書いておきます。保証料・火災保険・鍵交換は初期値(総賃料の50%・2万円・1.65万円)を置いていますが、これらは物件指定の会社や商品によって変わるため、実額は契約前に必ず見積りで確認してください。また、フリーレントや敷礼ゼロのキャンペーン、ハウスクリーニング代の定額設定などは計算に含まれていません。
法律上の原則は違います。居住用建物では、依頼者の一方から受け取れる報酬は借賃の0.55ヶ月分以内が原則で、1.1ヶ月分を受け取るには媒介の依頼を受けるにあたって承諾を得ている必要があります。双方から受け取る合計は1.1ヶ月分以内です。0.5ヶ月分をうたう会社があるのはこのためです。
民法では、賃貸借が終了して物件を返還したとき、貸主は敷金から借主の債務額を差し引いた残額を返還しなければならないとされています。さらに通常の使用による損耗と経年変化は原状回復義務に含まれません。ただし特約の有無や損傷の程度で判断は変わります。
敷金1・礼金1・仲介手数料1ヶ月分という標準的な条件では家賃の5〜6ヶ月分程度です。家賃8万円・管理費8千円なら約46万円になります。敷金・礼金・仲介手数料だけで約半分を占めます。
貸主への謝礼という慣習的な費用で、法律上の根拠はなく退去時に返還されません。担保としての預け金である敷金とは性質が違います。条件を比べるときは敷金と礼金を分けて見てください。
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Sonaureの賃貸初期費用計算を見る →※ 本記事は2026年7月時点の法令および一般的な取引慣行に基づく解説です。記載の金額は概算であり、実額は物件・契約条件・管理会社・保証会社により変動します。仲介手数料の額は宅地建物取引業法に基づく告示の上限に関する説明であり、個々の契約における請求額は媒介契約の内容によります。原状回復の負担範囲は契約上の特約や損傷の程度により判断が分かれるため、個別の判断については契約内容を確認のうえ、必要に応じて消費生活センター・弁護士等にご相談ください。
参考:宅地建物取引業法第46条/「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」(国土交通省告示)第四/民法第621条(賃借人の原状回復義務)・第622条の2(敷金)/国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」