ホーム › 不動産に関する有益情報 › 建ぺい率・容積率の調べ方
| 方法 | 使いどころ |
|---|---|
| 自治体の都市計画情報Web | もっとも早い。住所や地図から指定建ぺい率・容積率が出る |
| 国土交通省 不動産情報ライブラリ | 自治体をまたぐ調査や、Web公開のない自治体の補完に |
| 役所の窓口(都市計画課・建築指導課) | 最終確認。緩和の適用可否や前面道路の扱いはここでしか確定しない |
具体的な操作手順と、敷地が複数の用途地域にまたがる場合の扱い(用途制限は過半、建ぺい率・容積率は加重平均、防火は厳しいほう)は、用途地域の調べ方の記事で詳しく書いています。本記事は、調べたあとに何を確認しないといけないかに絞ります。
都市計画で定められた容積率を指定容積率、実際に適用される上限を基準容積率と呼びます。前面道路の幅員が12m未満の場合、次の計算値と指定容積率を比べ、小さいほうが基準容積率になります。
| 用途地域 | 乗数 | 前面道路4mなら | 前面道路6mなら |
|---|---|---|---|
| 住居系(第一種低層住居専用地域など) | 4/10 | 160% | 240% |
| その他(商業地域・工業地域など) | 6/10 | 240% | 360% |
第一種住居地域で指定容積率200%、前面道路が4mの土地なら、4×4/10=160%。指定より小さいので、基準容積率は160%です。指定容積率だけを見て資料を作ると、40ポイント分を過大に案内することになります。
建ぺい率は下がるのではなく、条件を満たすと上がります。見落とすと、逆に過小に案内することになります。
| 条件 | 加算 | 注意点 |
|---|---|---|
| 特定行政庁が指定する角地 | +10% | 2つの道路に接していれば自動的に適用されるわけではない。指定が必要 |
| 防火地域内の耐火建築物 | +10% | 準防火地域内の準耐火建築物等にも緩和がある |
| 上の両方に該当 | +20% | それぞれ10%ずつ加算される |
| 建ぺい率80%の地域かつ防火地域内の耐火建築物 | 制限なし | 建ぺい率の制限が外れる(100%まで) |
幅員4m未満のいわゆる2項道路に接する敷地では、原則として道路の中心線から2m後退した線が道路境界線とみなされます。この後退部分は敷地面積に算入できません。
建ぺい率・容積率はセットバック後の敷地面積を基準に計算するため、公簿面積で計算すると建てられる面積を過大に見積もることになります。後退部分には建物だけでなく、門や塀も設けられません。
第一種住居地域、指定建ぺい率60%・指定容積率200%、公簿面積100㎡、前面道路は2項道路(セットバック後4m、後退部分10㎡)というケースで比べます。
延床で200㎡と144㎡。差は56㎡、約17坪です。この規模の土地で17坪の差は、間取りが1階分変わる水準になります。「調べた数字を書き写しただけ」の資料が、なぜ危ういかがここに表れます。
| 項目 | 指定値のみ | 3つを反映 |
|---|---|---|
| 敷地面積 | 100㎡ | 90㎡ |
| 容積率 | 200% | 160% |
| 建築面積の上限 | 60㎡ | 54㎡ |
| 延床面積の上限 | 200㎡ | 144㎡ |
ツールが出す数字について、正直に書いておきます。Sonaureの重説必要項目調査書が表示する建ぺい率・容積率は、国土交通省の用途地域データに基づく指定値です。前面道路の幅員による低減・角地緩和・セットバックは反映されません——これらは住所だけでは判定できず、現地と公図・道路種別の確認が必要だからです。ツールは調査の出発点として使い、本記事の3点は必ず別途ご確認ください。なお、敷地が複数の用途地域にまたがる可能性がある場合は「要確認」を自動で表示します。
とは限りません。前面道路の幅員が12m未満の場合、住居系の用途地域では幅員(m)×4/10、その他では×6/10で計算した数値と指定容積率を比べ、小さいほうが上限になります。前面道路が4mなら住居系で160%となり、指定容積率が200%でも160%が上限です。
幅員が最大のもので計算します。建築基準法では、前面道路が2つ以上あるときはその幅員の最大のものを用いると定められています。広い道路に接していれば、容積率の低減は緩やかになります。
上がりません。角地緩和は特定行政庁が指定した角地に限って適用されます。指定の条件は自治体ごとに定められており、2つの道路に接していれば自動的に適用されるわけではありません。適用の可否は建築指導課などの窓口で確認してください。
入りません。2項道路に接する敷地では、原則として道路の中心線から2m後退した線が道路境界線とみなされ、後退部分は敷地面積に算入できません。公簿面積で計算すると、建てられる面積を過大に見積もることになります。
Sonaureなら、住所を入れるだけで区域区分・用途地域・建ぺい率/容積率・防火指定・災害リスクを調査書(PDF/Excel)にまとめられます。境界またがりの可能性は「要確認」として自動表示。手作業の下調べを数分に短縮できます。
Sonaureの重説必要項目調査を見る →※ 本記事は2026年8月時点の法令に基づく一般的な解説です。建ぺい率・容積率の制限および緩和の内容は、用途地域・特定行政庁の指定・条例により異なる場合があり、実際に建築可能な規模は敷地の形状・道路条件・その他の制限(高さ制限、日影規制、地区計画等)によっても変わります。本記事は建築可能な規模を保証するものではありません。個別の判断は建築士および所管の特定行政庁(建築指導課等)へ必ずご確認ください。
参考:建築基準法 第42条第2項(道路の定義)/第52条第1項・第2項(容積率)/第53条第3項・第6項(建蔽率)/建築基準法施行令 第2条(面積等の算定方法)/国土交通省 不動産情報ライブラリ